歯のはなし

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予防歯科

2025.06.04

青木歯科の予防治療について

青木歯科の予防治療について

Q1 青木歯科の定期健診(=予防治療)の特徴は?

Dr.:青木歯科では定期健診は、予防の為の治療ととらえています。これは、スウェーデンイエテボリ大学歯学部の考えです。
定期健診は虫歯の有無の確認だけでなく、日頃の歯磨きを正確に行えば天然歯磨きで進行を抑えられます。歯科医師の私が、治療と同じように口腔内のチェックを担当しますので治療した歯の状態の評価が正確にできます。

Q2 虫歯が見つかる条件は?

Dr.:虫歯の有無の検査に必要な条件は3つあります。
①明るい光の下でお口の中を見る事
②歯にエアーをかけて乾燥させて見る事
③プラーク(=歯垢)が付いてない歯の状態で検査する
この①~③の条件が揃ったときにはじめて虫歯がみえてきます。

Q4 学校や職場で行われる集団歯科健診で病気は見つかりますか?

Dr.:残念ながら見落としが多いです。体育館などで行われる歯科健診は、歯に当てる光も弱く、お口の中は唾液で歯が濡れたまま健診します。
歯周病検査も行われません。
歯周病は大人の病気ではなく、小学生の頃から始まる子もいますので検査は行わねばなりません。

Q5 予防歯科の発祥はどこの国ですか?

Dr.:スウェーデンです。当時スウェーデンは財政困難から、医療費を下げる政策の一環として、医療行為を減らせば医療費が下がることに通ずるという考えから、歯科治療を減らすためにはどうしたらよいか、イエテボリ大学歯学部が国から研究を依頼されたことが発端です。
スウェーデンの小学生は学校から、各家庭で行きつけの歯科医院を決めて3か月に1回定期健診に行くよう指導されます。そして、歯科医院で口腔内の検査だけでなく歯磨きの方法、おやつの取り方など学びます。お菓子は毎日食べずに、毎日食べたいお菓子を一つづつ箱に入れ、土曜日にその箱に入っているお菓子を食べるようにしていると聞きました。ドカ食いになりますが、甘いものがを毎日摂取するよりも虫歯になるリスクを下げられる事が科学的に証明されているからです。健診から歯みがき指導、予防処置まで 全て保険で受けられるシステムになっています。

Q6 定期健診(=予防治療)では虫歯以外に何がわかりますか?

Dr.:
①歯周病
②口臭
③顎関節症
④歯ぎしり・くいしばり
⑤唾液の量
⑥治療した歯の状態
⑦身体の健康状態(服用しているお薬などの影響)
⑧食生活
⑨歯ブラシ等清掃器具の特性を使用を知り、実践できているか
⑩歯磨き剤選び、必要な使用量を知り、実践できているか
ドクターがチェックする定期健診(=予防治療)で見つかった軽度な初期虫歯は同時に治療も行います。

Q7 正しい歯磨きとは? 

Dr.:口腔内にプラークが見られず、歯周病もない人が正しい歯磨きが出来ていると言えます。
磨き残しがあるか無いかは、食べかすが残っているかではなく、プラークが残っているかになります。プラークが塊りとなり、歯石化したものは、目で確認できますが歯ブラシでは落ちません。毎日の飲食を餌に増加するプラークは肉眼ではわかりづらいのです。

Q8 歯並びと磨き残しは関係ありますか? 

Dr.:歯の並びは個性です。歯が磨きやすいように並んでいても正しい磨き方を知らない方は、プラークが多く虫歯もできます。
歯並びに凹凸がある方でもテクニックを学んだ方は虫歯になりません。

Q9 自分が正しく歯磨きができているかわかりません

Dr.:予防歯科ではプラークだけに赤く染まる液を使用し歯全体を染出します。赤く染まっているところがプラーク(=ばい菌)の棲み家です。
赤い箇所が多いほど正しい歯磨きが出来ていない事になります。
実際に写真や手鏡で確認して頂き、ご自身で赤く染まった箇所を手鏡を見なら落として頂きます。

ブラッシング指導後

Q10 歯磨きのコツはありますか?

Dr.:あります。口腔内の状態により、おひとりおひとり歯磨きの方法は異ります。スマホやテレビを見ながらでは磨きやすい箇所ばかりにブラシがあたっています。ブラシが当たる感触をマスターするまで、いったい今自分はどこを磨いているのか意識しながら歯磨きをしましょう。
①手鏡を見ながら明るい部屋で歯磨きの練習をする
②磨くルートを決める
③歯間ブラシなど小物から使う
④歯科医院で磨き方のチェック
長年の歯磨きの習慣を変えるのは大変ですが、身に付けば一生ものです。
歯茎を傷めず、正確にプラークをからめ取れるようにしましょう。

Q11 歯茎が下がってきた気がします。治りますか? 

Dr.:磨き方の問題と歯周病の問題があります。一度下がってしまった歯茎は、残念ながら元の高さには戻りません。だたし手術で戻す方法はあります。

Q12 エアーフローとはどのような機械ですか? 

Dr.:欧米では10年以上前から取り入れられている、口腔内を清掃する機械です。特殊なパウダーとジェット水流で、歯茎を傷めずに、歯と歯茎の境目、歯ブラシが届きづらい歯間のプラークもきれいに落とす事せます。

Q13 歯磨きは一日何回したらよいですか? 

Dr.:1日2回以上2分間以上が望ましいです。
プラークは48時間以上経過すると倍倍に増殖してゆきます。
しかもプラーク同士がくっつき塊りになり、更にバリアを作って強固になるため、ご家庭でのブラッシングだけでは落とすのが大変です。
イエテボリ大学のブラッシング法として次のような法則があります。
①1日
②成人の方はフッ化物1450ppmf含有の歯磨き剤センチ
分間のブラッシング
④歯面へのフッ化物の定着を待つために最低30分~時間飲食を控える
2×2×2×2のルールです。

Q14 定期健診(=予防治療)の間隔はどのくらいですか?

Dr.:小児と大人の場合と次の事を基準におすすめしています。
小児の場合(永久歯)
①乳歯に虫歯がある場合(3か月に1回)
②虫歯が無い場合(4~6か月に1回)
③永久歯が生えてきた(3か月に1回)
成人の場合
①過去に虫歯治療が一度もない(6か月に1回)
②歯周病が重症である(1~3か月に1回)
③虫歯治療本数が多い(3か月に1回)
④歯の矯正中(1か月に1回)
⑤インプラント治療している(2~3か月に1回)
⑥ブラッシングが合格レベルに達した(4~6か月に1回)
⑦忙しくて歯磨きの時間がとれない(3か月に1回)
⑧お茶や珈琲などを良く飲む(3か月に1回、着色が気になる時)
⑨しみる症状がある(3か月に1回)