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根管治療 2019.06.02

根管治療とは?失敗が多いのはなぜ?成功率の高い正確な治療を!

こんにちは、新浦安の歯科医院青木歯科です。
歯科医院での治療の中に「根管治療」というものがありますが、いったいどんな治療なのでしょうか?
なんとなく『歯の根っこの治療』というイメージはありますが、詳しい治療内容はあまりわかりませんよね?
この治療、実は失敗しているケースが非常に多いのです。。。
みなさん、ちゃんと知っていますか?正しい治療方法を。
今回のテーマは根管治療!
根管治療についての説明と、その流れをお伝えしていきたいと思います。

歯の根の病気は、樹木の病気に例えると、根が腐っていく病気に似ています。
木も根の病気をしっかり治せば復活するのと同じで、歯も根の中のばい菌をしっかりと取ることで、歯の健康を取り戻し、健康な状態を長く保つことができるのです。

根管治療とは?

歯の内部には、歯髄(細胞組織、血管、神経)という組織があります。この組織は、虫歯や外傷によって炎症が生じます。この炎症状態がずっと続くと、痛みを感じたり、細菌に感染したり、最悪の場合は壊死することもあります。
その病気の組織を無菌的に除去し、その部位を緊密に閉鎖する治療のことを根管治療(歯内療法)と言います。

根管治療が必要となるのはどんな場合?

どんな症状がある場合に根管治療が必要となるのでしょうか?
2種類ある根管治療の説明とともに、その症状と原因を解説いたします。

(1)初根管治療=抜髄治療

よく『神経を取る治療をした』と聞きますよね。それがいわゆる初根管治療です。神経組織は歯髄(しずい)の一部なので、抜髄(ばつずい)や深部歯髄切断法ともいいます。

初根管治療が必要となる症状と原因は、

  • 予防処置を受けていなかったために、初期虫歯の進行を抑えられず、虫歯が重症化した
  • 歯ぎしり、食いしばりが強いにもかかわらずマウスピースをしていなかったために、歯のひび割れから虫歯が進んだ
  • 転んで歯が欠け、露髄(歯髄が露出)したために、そこから虫歯になった

などが考えられます。

初根管治療の主な原因は、虫歯の進行です。

(2)再根管治療=感染根管治療

以前に神経を取る治療(抜髄治療)をしたにもかかわらず、腫れたり痛い場合に、再び根管治療をすることを再根管治療といいます。これは残念ながら、以前の根管治療が失敗したことを意味します。

再根管治療が必要となってしまう場合は、以前の根管治療で、

  • 顕微鏡やラバーダムを使わずに治療された
  • ラバーダムを正確に使用してもらえなかった
  • 殺菌効果の低い薬品で殺菌された

などが原因で、細菌に感染したことが考えられます。そのため、再根管治療は感染根管治療ともいいます。

感染根管は、痛みが出る場合と出ない場合があります。

痛い場合はすぐ歯医者に行くと思いますが、
痛くないからと言って感染根管をそのまま放置していると・・・

根尖病変(こんせんびょうへん)から*歯根吸収が起こって抜歯になることもあります。
これらは、自分の歯がなくなることを意味しています。

【*歯根吸収とは】細菌で汚染されすぎた歯髄が、免疫細胞によって異物と判断されたため貪食機能が働くこと。

治療しない限りこの慢性炎症は止まらないため、感染根管治療が必要です。

再根管治療(感染根管治療)の主な原因は、以前の根管治療の失敗による細菌感染です。

根管治療の流れについて

治療方法は、成功率の高い方法とそうではない方法の2種類があります。
成功率が高い方法は『無菌的治療を正確に行う方法』と言え、成功率が低い方法は『費用や手間を省くため正確な無菌的治療を行わない方法』と言い換えることができます。
ここではその2つの治療方法を比較しながら、その流れを説明していきたいと思います。

成功率の高い根管治療とは?

成功率の高い方法では、無菌的にするため正確な治療を行うので、手間と時間と費用がかかります。必ず、マイクロスコープ(顕微鏡)ラバーダムを使って治療します。

ラバーダムとは、ゴムのマスクのことで、このラバーダムをすることで細菌が入らないように壁を作ります。

ラバーダムを使用している様子

だ液は、細菌だらけです。少しの隙間でも毛細管現象で、だ液に汚染されてしまいます。それを防ぐためマイクロスコープ(顕微鏡)を使って、ラバーダムや被せ物をはめる時などは隙間がないかチェックします。

そして、ラバーダムが正確にかかったかどうかを確認する唯一の方法として、細菌検査があります。細菌検査まで行っている歯医者さんを見つけることができれば、とても良い歯医者さんに巡り会えたと言って良いでしょう。

驚くことに、ラバーダムを使用するという選択肢がそもそもない歯科医院も多く存在しております。青木歯科では、顕微鏡・ラバーダムを使用し細菌検査まで行う成功率の高い根管治療を、患者様にはできる限り勧めております。

成功率の高い初根管治療の流れ

根管治療の流れ 1

【1回目】
診断後、虫歯を取る → ラバーダムをしてオキシドール30%+10%ヨードで殺菌 → 麻酔 → 抜髄 → 仮歯

【2回目】
仮歯を外す → ラバーダムをしてオキシドール30%+10%ヨードで殺菌 → ガッターパーチャー(ゴム)で根管を埋める(=根管充てん) → 仮歯

—↓ここからは、クラウンの作製の流れです↓—

【3回目】
仮歯を外す → [レジンコア]or[メタルコア]で土台を作る → 仮歯

【4回目】
仮歯を外す → 土台の型どり → 仮歯

【5回目】
仮歯を外す → 土台を元に、日本人技工士が作成した[メタル]or[エステニア]or[セラミック製のクラウン]or[インレー]を顕微鏡下で隙間なく被せて終了

成功率の高い根管治療では、マイクロスコープ(顕微鏡)&ラバーダムは必須です。

成功率の低い根管治療とは?

成功率の低い方法では、正確な治療ではないので、手間や時間・費用はかかりません。もちろん、マイクロスコープ(顕微鏡)とラバーダムは必須ではありません。

ラバーダムをかけるのにはテクニックや時間を要するため、短時間治療では使用してもらえないでしょうし、使用してもらえたとしても形ばかりのものになってしまいます。
費用を安くするということは、それだけ細菌感染のリスクが増加すると言えます。

成功率の低い初根管治療の流れ

【1回目(多くはこの一回で終了)】
診断後、虫歯を取る → 麻酔 → 抜髄 → 次亜塩素酸+オキシドールで根管内を殺菌 → 肉眼や拡大鏡を使ってガッターパーチャー(ゴム)で根管を埋める(=根管充てん) → [レジンコア]or[メタルコア]で土台を固める → 銀歯などを被せて終了

実際に数値で表すと、マイクロスコープ&ラバーダムを使用しない成功率の低い方法は、初根管治療で50%ほど、再根管治療で40%ほどです。
半分以上は失敗ということですね・・・。

「正確な治療ではない」ということは、もちろん無菌的ではありません。治療したつもりで感染源を作ってしまうようなもの。
これが、治療をしたのに腫れや痛みが出てしまう理由です。

成功率の低い方法で根管治療を受けたために、細菌感染を繰り返すと、根管の側枝(そくし、木の根っこの様に細かく枝分かれしている部分)まで殺菌することが難しくなっていくため、どんどん根管治療の成功率が下がっていきます。

最悪の場合、残せる歯にもかかわらず抜歯をされたり、抜歯後にインプラントを勧められたり、ということが実際に起こっているのです。

今あなたが通院されている歯科医院は大丈夫ですか?
マイクロスコープを使用していますか?
ラバーダムを使用していますか?

再根管治療(感染根管治療)のレントゲン解説

成功率の高い根管治療の成功率は、初根管治療で95%ほど、再根管治療で80%ほどです。
成功率80%の再根管治療において、マイクロスコープ・ラバーダムを使用したとしても、細菌検査で細菌が見つかった場合は、成功率が68%となってしまいます。
失敗を繰り返した場合、最終的には歯根端切除術という外科的処置を取らなくてはならなくなってしまいます。

まとめ

根管治療は、初根管治療(抜髄治療)再根管治療(感染根管治療)の2種類に分けられます。
初根管治療の主な原因は、虫歯の進行です。
再根管治療の主な原因は、以前の根管治療の失敗による細菌感染です。

治療は、成功率により方法が2種類あります。
ひとつは、マイクロスコープ(顕微鏡)やラバーダムを使った、成功率の高い無菌的で正確な治療
もうひとつは、費用や時間を削った細菌感染をまぬがれない成功率の低い治療で、これは最悪の場合、歯を失うことにつながるので、全くおすすめできません!

冒頭でも述べたように、歯の根の病気は樹木の根が腐っていく状態に近いため、根っこの部分からしっかりと治療をしなくてはなりません。正確性に欠ける治療ではすぐに細菌感染してしまいます。ですから、無菌的治療のためのラバーダムと細菌検査がとても重要になってくるのです。

そもそもは根管治療をしないで済むよう、虫歯を重症化させないことが大前提にあります。原因にアプローチするために、初期虫歯を抑えられる予防処置を必ず受けましょう!

★無菌的で正確な治療を選択しましょう!
★無菌的で正確な治療を行える歯医者さんを選択しましょう!
★根管治療後も定期的な予防処置を受けましょう!